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自由が丘

2013.12.18 23:03|散文
 桜の時期の自由が丘を、曖昧な記憶のままに思い描いてみると、途端に彼女のことが、彼女と歩くいつかが、当たり前のように連想されて切ない。いったいわたしはいつの間にもこんなに好きになっていた。会わないことでかえって美化してはいないか。わたしはそういう種類の不安に襲われ、たまらなく心配で怖くなるのだ。どうして。それ、その一言を何度頭の中でこねくり回してみても、並ばったどうしての数だけまた逃げていくのだ、本当のところは。

 桜を拾った。あの自由が丘の春はいつだったろう、それすら。けれども、その楽しさと明るさだけはくっきりと覚えている。あの桜並木のあの雑貨屋さんの前の、長く待たされた昼食の待ち時間の、あの桜の花びらを。本当かも今は知れないコートの背中の黒さまでが、どうしてか呼び起こされて、何もかもが嘘のようになる。

 ねぇ今何をしているの、あなたは君はつまり彼女は。今は、大切な人。それが最も正しい呼び方かもわからないが、わたしはそう想う。大切な人よ、わたしにはどこまでが本当だかわからない。わかることなど一生涯できぬと知っていても、なおやはりわかりたいと想うこの、臆病な心は怯えて小さく寒く震えている。寒さほど嫌なものもない。
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